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2019.02.25ブログ

ジャパンレザーアワード2018に出品した作品たち№3。手作り靴教室、私の工房より

このコンクールにはコンセプトが重要とされておりました。
コンセプトありきなのです。
なので、本当は、十分時間がないと出来ないことなのです。
私の工房に参加依頼が7月に、直接担当者がお見えになって参加を決定したので、
コンセプトを設定して出品したのは2名です。その一人が№1に描いた亜希さんです。

私がコンセプトを決めて制作に入ったのが7月の半ばでした。8月末日締め切りまで
無理かもしれないと思いながらも、なんとか間に合わせた靴が{櫓}YAGURA です。
櫓YAGURAのコンセプトは、
日本建築の骨組みに当たる柱や梁を、芯に使う革で表現し、堅牢で裏方に回っていた革を表に配して、
革の持ついろいろな質感を感じてもらおうというものです。その革には端材も利用しています。



YAGURAは組み立ててブーツになります。













この作品には2WAYということだけではなく、ある秘策が隠れています。
制作の過程でいろいろな思いやアイデアが生じたので、その中の一つを取り入れて見ました。
ブーツの重なる部分に、太陽と月を描き込みました。重ね方を変えると、太陽が見えたり月が見えたりします。
これは東京五輪に向けて、日本の日の丸と、メダルを象徴したものです。
櫓YAGURAは、火の見櫓や、やぐら太鼓を連想されるように、民衆の平穏と安心を意味し、祭りの音頭を取って、
人衆の暮らしを活気付ける意味もあります。
いろいろな思いが交錯して、オリンピックに活躍する履物を構想して見たいと考えるに至りました。

はっきり言って、この、コンクールの審査方法に疑問が残りましたが、良い経験だったと思っています。
sungrove